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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本巡礼[351]

投稿日:2016年5月9日

群馬県内の札所めぐり

坂東三十三ヵ所めぐり 2009年6月12日

「東横イン」の朝食

「東横イン」の朝食

第15番・白岩観音の山門

第15番・白岩観音の山門

第15番・白岩観音の本堂

第15番・白岩観音の本堂

箕輪城跡を歩く

箕輪城跡を歩く

第16番・水澤観音の入口

第16番・水澤観音の入口

第16番・水澤観音の楼門

第16番・水澤観音の楼門

第16番・水澤観音の本堂

第16番・水澤観音の本堂

 6月12日。さー、「坂東三十三ヵ所めぐり・北関東編」の開始だ。まずは群馬県内の2ヵ所をめぐる。前橋駅前の「東横イン」の朝食を食べ、7時20分に出発。スズキの125ccスクーター、アドレスV−125Gのエンジンを始動させて走り出す。アドレスは今日も絶好調。アドレスの走りの良さのおかげで、こうして気分よく札所めぐりができるというものだ。

 前橋から県道6号経由で第15番の白岩観音(長谷寺)へ。これで鎌倉の長谷観音、厚木の飯山観音につづいて、3寺目の長谷寺になる。長谷寺は関東一円に20数寺もあるという。朱塗りの仁王門をくぐって唐破風の本堂を参拝。本尊は十一面観音。本堂の前に立つ案内板には次のように書かれている。

白岩の長谷寺、通称「白岩観音」は朱鳥年間(686年〜696年)に開基されたことが、「長谷寺縁起絵巻」に伝えられている。本尊の十一面観音立像は総高230センチ、像高180センチで、榧材の一木割矧造、目は彫眼で素木仕上げとなっている。様式から平安時代後期の作とされる。また同型の前立像は総高270センチ、像高186センチで、桧の寄木造、目には玉眼がはめ込まれ、全体に金箔が施されている。右手に錫杖、左手には宝瓶を持ち、鎌倉時代の作と推定されている。鎌倉時代の中期に成立した坂東三十三ヵ所のうち、第15番の札所となった白岩観音堂へは中世以降、多くの巡礼者たちが訪れた。本尊の十一面観音像が秘仏であるため、一般に参拝するのは前立像であった。精緻にして優美なつくりの2体の仏像は美術史的にも高く評価でき、特に平安時代の仏像は県内では極めて少なく貴重である。

 この白岩観音の案内にもあるように、本尊の十一面観音は秘仏で、12年に1度、ご開帳される。家内安全、商売繁盛、良縁に、霊験あらたかな観音像として多くの人たちに信仰されている。

 白岩観音の参拝を終えると、近くの箕輪城跡を歩き、第16番の水澤観音(水澤寺)へ。門前には何軒もの「水沢うどん」の店が並んでいる。水沢山(1194m)の麓に位置する水澤観音は、その名の通り豊かな水が湧出する霊地。水沢うどんのうまさも水のうまさがあってのものだ。水澤観音入口の門柱には「阪東拾六番」と書かれている。石段を登り、堂々とした造りの楼門(仁王門)をくぐり、本堂を参拝。本尊の千手観音は秘仏になっている。こうして群馬県内の2ヵ所、第15番と第16番の札所めぐりを終えると、出発点の前橋駅前に戻った。

第16番・水澤観音を参拝第16番・水澤観音の六角堂第16番・水澤観音の六地蔵

第16番・水澤観音を参拝 第16番・水澤観音の六角堂 第16番・水澤観音の六地蔵

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