奥の細道紀行[52]
投稿日:2016年11月3日
北海道がはっきり見える
秋田・青森県境の須郷岬では、岬の食堂「福寿草」の「いかやき」(350円)を食べた。天日干しした焼きイカは抜群のうまさ。思わずカンビールを飲みたくなったが、ここはグッと我慢、我慢。
青森県に入ると鯵ヶ沢までは、日本海を見ながら国道101号を走る。JR五能線がほぼ国道101号に沿っている。
深浦を過ぎたところでは、JR五能線の轟駅前でST250を停め、日本海を目の前にする無人駅のホームを歩いた。鉄道ファンには人気の五能線。いつの日か、東能代駅から弘前駅までの全線に乗ってみたい。
北金ヶ沢では国道101号のすぐ脇にある大イチョウを見た。高さ31メートル、根回り22メートル、推定樹齢が1000年以上という日本一の大イチョウだ。
赤石川の河口にかかる赤石大橋からは、「津軽富士」の岩木山がよく見えた。岩木山を見ると、「おー、津軽に来た!」と実感する。
鰺ヶ沢では国道101号の旧道で町中に入り、鰺ヶ沢漁港前にある海の駅「わんど」で小休止。1階は海産物の売場や食堂だが、2階には鰺ヶ沢相撲館がある。
鰺ヶ沢を過ぎたところで広域農道メロンロードで津軽半島に入っていく。
バックミラーには岩木山が大きく映っている。
十三湖まで来ると、岩木川の河口まで行ってみる。日本海の海岸からは小泊半島突端の権現崎がよく見える。十三湖は岩木川河口部の汽水湖。中世の頃には、安東氏の国際貿易港の十三湊があった。十三湖は宍道湖、小川原湖と並ぶ日本のシジミの名産地で、湖畔の食事処「和歌山」で「しじみラーメン」を食べた。
十三湖を過ぎると国道339号に合流。小泊からは絶景ルートの龍泊ラインで津軽半島北端の龍飛崎へ。海岸線から山中に入っていく地点ではST250を停め、権現崎へとつづく海岸線を一望した。ぼくはこの眺めがすごく好きだ。
こうして津軽半島北端の龍飛崎に立った。岬先端のレーダー基地の向こうには北海道がはっきりと見えている。津軽海峡の海の青さが目にしみる。対岸は北海道最南端の白神岬。その左手あたりが松前になる。