東北四端紀行[22]
投稿日:2017年3月6日
北端編 2 本州最涯の地「尻屋崎」
六ヶ所温泉を出発し、国道338号を北上。県道179号との分岐まで来ると、6・0キロのダート区間を往復。林道最強マシンのスズキDR−Z400Sだけあって、快適なダート走行だ。
国道338号に戻ると、ふたたび北へ。六ケ所村と東通村の境の物見崎に到着。ここは白糠漁港の出入口で、岬の突端には白い灯台が立っている。
何年か前にこの灯台の真下で野宿したことがある。その時のことが鮮やかに思い出される。夜が明け、さて出発しようかという時に、地元のおばちゃんがやってきた。
「兄さん、よくここで寝られたねえ」
その何日か前に、若い母親が小さな娘2人を道づれにして海に飛び込んだという。母親と娘さん1人の遺体は収容されたが、もう1人の乳飲み子はいまだに発見されていないという。物見崎の海はすばらしくきれいだし、岬から眺める風景もじつに美しい。断崖の上に立ち尽くし、亡くなられた3人の冥福を祈って手を合わせた。そんなシーンが思い出されてならなかった。
国道338号から県道248号→県道172号→県道6号で下北半島北西端の尻屋崎へ。岬への入口にはバーが下りている。その手前でDRを停め、「二輪車用押しボタン」を押し、バーを上げて入っていく。岬周辺の草地では「寒立馬」で知られる骨太の馬が放牧されている。
松林を走り抜け、海岸に出る。白っぽい石灰岩の道が岬突端の灯台へとつづいている。岬と灯台は切っても切れない関係にあるが、ここの灯台は日本に数ある灯台の中でもぼくは一番、絵になると思っている。そこには「本州最涯の地」碑も立っている。
岬の涯っぷちに座り、海を眺めた。左手には下北半島の山々が重なりあって見える。その山並みはストンと海に落ちている。目の向きを変えると、北海道の山並みが津軽海峡の水平線上に霞んで見えている。その右端は恵山岬だ。