カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[194日目]

投稿日:2019年5月15日

「おかさん」との温泉めぐり

本州東部編 20日目(2007年7月9日)

 鉛温泉「藤三旅館」の朝湯に入り、ご飯、味噌汁、焼魚、ハムエッグ、煮物、納豆、海苔、漬物の朝食を食べ、9時15分に出発。まずは昨日は入れなかった花巻南温泉峡の温泉をめぐる。

 第1湯目は高倉山温泉。豊沢川沿いの一軒宿。小さな湯船には湯の華が浮いている。ここでは先客の2人と一緒になった。地元の2人組は盛んに温泉談義をしている。高倉山温泉は花巻南温泉峡の中でも一番、ひなびた温泉だが、「湯はここが一番」と2人の意見は一致。「(この辺の温泉宿というのは)経営者が次々に変わるからなあ」ともいっていた。

 第2湯目は山の神温泉「幸迎館」。高倉山温泉とは対照的な大温泉旅館。ここには10年以上前に泊まったことがあるが、その頃は高倉山温泉と同じようなひなびた宿だった。それが…。大浴場と大露天風呂の湯につかっていると、信じられないような思いにとらわれるのだった。

 第3湯目は新鉛温泉「愛隣館」。ここも大きな温泉旅館で館内にはいくつもの湯がある。そのうち地下1階の「森の湯」に入った。大浴場と露天風呂。湯から上がり「愛隣館」を出ると、「おかさん」が黄色い熊さんの被り物をしてぼくを待ち構えていた。山形県の東根からセローを走らせてやってきた。ここからは「おかさん」との温泉めぐりだ。

 花巻南温泉峡から花巻温泉郷へ。

 第4湯目は金矢温泉「保養センターはなまき」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。無色透明の湯。PH8・8のアルカリ性の単純泉。源泉は43度。湯から上がるとおかさんと「かるぴす」で乾杯。セミの鳴き声が聞こえてくる。

 第5湯目は花巻温泉「ホテル紅葉館」の湯。大浴場と東屋風の屋根つきの大露天風呂。花巻温泉には何軒もの大きな温泉ホテルがある。

 第6湯目は台温泉「精華の湯」。ここは日帰り湯。源泉は95・8度の高温湯だ。内風呂のみで、熱めの湯と温めの湯に仕切られている。湯から上がるとここで昼食。「ざるそば」を食べた。

 第7湯目は新花巻温泉「美翠館」の湯。大浴場と露天風呂の湯にどっぷりつかった。

 花巻温泉郷から舞台を変える。

 第8湯目は御所湖温泉。湖畔近くの「ホテル花の湯」に入った。大浴場と露天風呂。露天風呂ではアブに刺されたが、これが夏の東北の温泉めぐりの難敵。刺された時はチクッと痛い程度だが、そのあとは痛痒くなり、何日もかゆみが残り、かきむしってしまう。

 第9湯目は雫石高倉温泉「雫石プリンスホテル」の湯。池を目の前にする大露天風呂に手足を伸ばして入った。

 第10湯目は南網張温泉「ゆこたんの森」。ふんだんに木を使った建物で木の香が漂う。大浴場、露天風呂ともに木の湯船。浴室からは広葉樹の森を眺めた。

 今日の最後は安比高原の温泉めぐりだ。

 第11湯目は安比温泉「岩畑の湯」。石の湯船、石の洗い場。浴室からは安比高原の森林を眺める。そんな湯につかりながら「おかさん」と温泉談義。この近くの「安比の湯」に行ったときの話を聞いた。露天風呂までは徒歩約1時間。その帰り道で熊と遭遇。あとずさりしながら逃げたとのことだが、ずいぶんと怖い思いをしたようだ。おかさん、よかったね、熊に襲われなくって!

 第12湯目は綿帽子温泉「あずみの湯」。食堂がまだやっていたので先に夕食。「中華丼」を食べてから湯に入った。大浴場と露天風呂。露天風呂はにごり湯。

 第13湯目は豊畑温泉「フロンティアの湯」。大浴場と露天風呂はともに茶褐色の湯。ここで「おかさん」は10湯達成。さらにもう1湯、とぴあ温泉に行ったが、「廃業湯」で入れなかった。

 今晩の宿、安比山麓温泉「かみの湯」には21時10分の到着。「おかさん」も一緒に泊まるという。我々は第14湯目の「宿湯」に入り、湯から上がるとカンビールで乾杯だ。何本ものカンビールを飲みつくすと、そのあとはワンカップの日本酒で乾杯を繰り返した。泊まり客は我々2人だけ。そんな温泉宿での2人きりの宴会は真夜中までつづくのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 鉛温泉「藤三旅館」
朝食 鉛温泉「藤三旅館」 ご飯、味噌汁、焼魚、ハムエッグ、煮物、納豆、海苔、漬物
9時15分 鉛温泉「藤三旅館」を出発
1976湯目 高倉山温泉「高倉山温泉」(200円)
1977湯目 山の神温泉「幸迎館」(600円)
1978湯目 新鉛温泉「愛隣館」(800円)
出会い おかさん
1979湯目 金矢温泉「保養センターはなまき」(470円)
1980湯目 花巻温泉「ホテル紅葉館」(800円)
1981湯目 台温泉「精華の湯」(500円)
昼食 台温泉「精華の湯」 ざるそば(800円)
1982湯目 新花巻温泉「美翠館」(400円)
あづまね温泉(定休日)
1983湯目 御所湖温泉「ホテル花の湯」(800円)
1984湯目 雫石高倉温泉「雫石プリンスホテル」(1000円)
1985湯目 南網張温泉「ゆこたんの森」(600円)
岩手山温泉(廃業湯)
1986湯目 安比温泉「岩畑の湯」(500円)
1987湯目 綿帽子温泉「あずみの湯」(500円)
夕食 綿帽子温泉「あずみの湯」中華丼(650円)
1988湯目 豊畑温泉「フロンティアの湯」(500円)
とぴや温泉(廃業湯)
21時05分 安比山麓温泉「かみの湯」(1泊朝食4800円)
1989湯目 安比山麓温泉「かみの湯」
本日の走行距離数 201キロ
本日の温泉入浴数 14湯

鉛温泉「藤三旅館」の朝湯に入る「藤三旅館」の朝食「藤三旅館」を出発

鉛温泉「藤三旅館」の朝湯に入る 「藤三旅館」の朝食 「藤三旅館」を出発

高倉山温泉「高倉山温泉」山の神温泉「幸迎館」新鉛温泉「愛隣館」の湯

高倉山温泉「高倉山温泉」 山の神温泉「幸迎館」 新鉛温泉「愛隣館」の湯

おかさんとの出会い金矢温泉「保養センターはなまき」「保養センターはなまき」の湯

おかさんとの出会い 金矢温泉「保養センターはなまき」 「保養センターはなまき」の湯

花巻温泉「ホテル紅葉館」「ホテル紅葉館」の大浴場「ホテル紅葉館」の大露天風呂

花巻温泉「ホテル紅葉館」 「ホテル紅葉館」の大浴場 「ホテル紅葉館」の大露天風呂

台温泉「精華の湯」「精華の湯」の「ざるそば」新花巻温泉「美翠館」

台温泉「精華の湯」 「精華の湯」の「ざるそば」 新花巻温泉「美翠館」

「美翠館」の露天風呂おかさんと南網張温泉「ゆこたんの森」にやってくる安比温泉「岩畑の湯」

「美翠館」の露天風呂 おかさんと南網張温泉「ゆこたんの森」にやってくる 安比温泉「岩畑の湯」

綿帽子温泉「あずみの湯」中華丼

綿帽子温泉「あずみの湯」中華丼    

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