カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[197日目]

投稿日:2019年5月22日

東北町はすべて源泉掛け流し

本州東部編 23日目(2007年7月12日)

 太郎温泉「太郎温泉」の朝湯に入り、ご飯、味噌汁、焼きサバ、ナガイモ、玉子焼き、海苔、キューリの浅漬、梅干しの朝食を食べ、9時に出発。

 まずは昨夜入りそこねた三沢市内の温泉をめぐる。

 第1湯目は平畑温泉「平畑温泉」の湯。ここは温泉銭湯で、大浴場の大風呂は熱めの湯と温めの湯、2つに仕切られている。

 第2湯目は三沢市民の森温泉「三沢市民の森温泉浴場」の湯。「三沢市老人福祉センター」内にあるが、ここでも大浴場の湯温の違う2つの湯船につかった。

 県道8号で東北町へ。

 さー、東北町の温泉めぐりの開始だ。

 第3湯目は姉戸川温泉「姉戸川温泉」の湯。ここはJR東北本線小川原駅の駅前温泉。大浴場の中央の大風呂に入る。アルカリ性単純泉。ツルツル湯で気持ちいい。湯につかりながらウトウトしそうになる。実際に湯船の縁にタオルを置いて、それを枕にして寝ている(ような?)人もいる。

 第4湯目は玉勝温泉「玉勝温泉」の湯。ここもJR東北本線上北町駅の駅前温泉で、大浴場の湯にどっぷりつかり、湯から上がると大広間で休憩。新聞を見る。イチローがオールスター戦で大活躍。3打数3安打で、そのうちの1本はランニングホームランだ。

 第5湯目は水明温泉「水明温泉」の湯。大浴場と露天風呂はともに薄茶色の温めの湯。アルカリ性単純泉で、源泉の湯温は45・5度だ。

 第6湯目はまつの湯温泉「まつの湯温泉」の湯。大浴場と露天風呂。ここも茶色っぽい湯の色。すぐ近くには温泉宿がある。

 第7湯目は上北さくら湯温泉「上北さくら湯温泉」の湯。大浴場には熱めの湯と温めの湯の2つの湯船。若干の色つき湯。湯から上がると、昼食の「カレーライス」を食べた。

 第8湯目は「八甲ラヂウム温泉」の湯。ここは「八甲旅館」に隣りあっている。湯はアルカリ性単純泉の黒湯。なぜ「ラヂウム温泉」かというと、北海道の二股ラジウム温泉から取り入れた天然のラジウム石を通して、湯が湯船に流れ込むようにしてあるからだという。

 第9湯目は東北温泉「東北温泉」の湯。大浴場と露天風呂。ここの内風呂は驚きの黒湯。湯の中に手を入れるとすぐに見えなくなる。いままでこれほどの黒湯に入ったことはないので、「日本一の黒湯」ということにしておこう。露天風呂は湧水風呂。この湧水がすごく体にいいという。

 第10湯目は長崎温泉。熱めの湯と温めの湯、2つの湯船。茶色っぽい湯の色。ここを最後に東北町の温泉めぐりを終えた。

 東北町では全部で8湯に入ったが、どこも入浴料金が安い。おもしろいのは200円、210円、220円…というように、微妙に入浴料が違うことだ。まあ、それはおいて、これらの8湯はすべて源泉掛け流し。そんな温泉に200円そこそこで入れる。

 国道394号で東北町から七戸町に入る。

 つづいて七戸町の温泉めぐりを開始する。

 第11湯目は杉ノ子温泉「ほっとプラザ」の湯。ここは深さ1000mの大深度温泉だ。源泉は54・0。大浴場と露天風呂。樽風呂もある。打たせ湯専用の浴室もある。

 第12湯目はさかた温泉「さかた温泉」の湯。ここは七戸の町中の温泉銭湯で、けっこう混んでいた。地元のみなさんたちと一緒に大浴場の湯につかった。

 第13湯目はあすなろ温泉「あすなろ温泉」の湯。大浴場の薄茶色の湯につかる。熱めの湯で汗がタラタラ流れ落ちる。

 第14湯目は東八甲田温泉「東八甲田温泉」の湯。大浴場には総木造りの寝湯がある。これがすごく気持ちよかった。そのままウトウトと眠りに落ちそうになった。

 第15湯目は天間林温泉「天間林温泉」の湯。ここの営業時間は早朝の5時30分から夜の22時30分まで。入りやすいということもあってワサワサ混んでいた。

 天間林温泉「天間林温泉」の湯から上がったのは19時。ここで「宿探し」。下北半島の薬研温泉に泊まりたかった。何ともラッキーなことに、最初に電話した「古畑旅館」に宿がとれた。おまけに「食事も用意しますよ」といってくれる。

 こんな時間なのにありがたい!

 国道4号を北上し、野辺地の手前で下北道(無料)に入る。

 下北半島へ。

 下北道はまるで無人の荒野を行くかのようで、交通量はほとんどない。雨で前方がほとんど見えないので、ヘルメットのシールドを上げたり、下げたりしながら走る。上げたときは裸眼なので100キロ以上で走っていると、雨滴が目にブスブスと突き刺さってくる。その痛さといったらない。

 雨は凶器だ!

 下北道の終点からは国道279号を行き、むつの市街地を走り抜ける。

 第16湯目は石神温泉「石神温泉」の湯。国道279号沿いの温泉。大浴場と露天風呂。かなり塩分の濃い黄土色の湯。

 大畑で国道279号を左折し、薬研温泉へ。

 薬研温泉「古畑旅館」に到着したのは21時10分。女将さんに部屋まで案内されたが、
「あのー、食事は?」
 と聞くと、怪訝そうな顔をされた。

 女将さんの顔色を見て、すべて了解した。電話には宿の主人らしき人が出たが、「食事も用意しますよ」というのは「朝食も用意しますよ」という意味だったのだ。

 しまった…。空腹をかかえてひと晩、過ごさなくてはならない。

 空腹をかかえて第17湯目の「宿湯」に入る。すばらしい「ひば風呂」。湯屋も湯船も洗い場も、すべて地元、青森産のヒバを使っている。「ヒバ風呂」の木の感触がたまらない。

 名湯、薬研温泉の湯から上がると、カンビールを飲みながらテーブルの上にのっている茶菓子の昆布を食べた。小さいのが全部で6本。それを飲み込まずに、溶けてなくなるまでよくかんで食べるのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 太郎温泉「太郎温泉」
朝食 太郎温泉「太郎温泉」 ご飯、味噌汁、焼きサバ、ナガイモ、玉子焼き、海苔、キューリの浅漬、梅干し
9時 太郎温泉「太郎温泉」を出発
六川目温泉(廃業湯)
2022湯目 平畑温泉「平畑温泉」(250円)
2023湯目 三沢市民の森温泉「三沢市民の森温泉浴場」(150円)
小川原湖温泉(廃業湯)
2024湯目 姉戸川温泉「姉戸川温泉」(200円)
2025湯目 玉勝温泉「玉勝温泉」(210円)
2026湯目 水明温泉「水明温泉」(220円)
2027湯目 まつの湯温泉「まつの湯温泉」(270円)
池ノ端温泉(廃業湯)
2028湯目 上北さくら湯温泉「上北さくら湯温泉」(260円)
昼食 上北さくら湯温泉「上北さくら湯温泉」 カレーライス(500円)
2029湯目 八甲温泉「八甲ラヂウム温泉」(200円)
2030湯目 東北温泉「東北温泉」(250円)
2031湯目 長崎温泉「長崎温泉」(210円)
2032湯目 杉ノ子温泉「ほっとプラザ」(310円)
2033湯目 さかた温泉「さかた温泉」(250円)
2034湯目 あすなろ温泉「あすなろ温泉」(260円)
2035湯目 東八甲田温泉「東八甲田温泉」(260円)
2036湯目 天間林温泉「天間林温泉」(300円)
2037湯目 石神温泉「石神温泉」(390円)
21時15分 薬研温泉「古畑旅館」(1朝食9610円)
2038湯目 薬研温泉「古畑旅館」
夕食 抜き
本日の走行距離数 195キロ
本日の温泉入浴数 17湯

太郎温泉「太郎温泉」の朝食「太郎温泉」を出発平畑温泉「平畑温泉」

太郎温泉「太郎温泉」の朝食 「太郎温泉」を出発 平畑温泉「平畑温泉」

三沢市民の森温泉「三沢市民の森温泉浴場」姉戸川温泉「姉戸川温泉」玉勝温泉「玉勝温泉」

三沢市民の森温泉「三沢市民の森温泉浴場」 姉戸川温泉「姉戸川温泉」 玉勝温泉「玉勝温泉」

水明温泉「水明温泉」「水明温泉」の湯につかるまつの湯温泉「まつの湯温泉」

水明温泉「水明温泉」 「水明温泉」の湯につかる まつの湯温泉「まつの湯温泉」

上北さくら湯温泉「上北さくら湯温泉」「上北さくら湯温泉」の大浴場「上北さくら湯温泉」の「カレーライス」

上北さくら湯温泉「上北さくら湯温泉」 「上北さくら湯温泉」の大浴場 「上北さくら湯温泉」の「カレーライス」

八甲温泉「八甲ラヂウム温泉」東北温泉「東北温泉」長崎温泉「長崎温泉」

八甲温泉「八甲ラヂウム温泉」 東北温泉「東北温泉」 長崎温泉「長崎温泉」

杉ノ子温泉「ほっとプラザ」さかた温泉「さかた温泉」東八甲田温泉「東八甲田温泉」

杉ノ子温泉「ほっとプラザ」 さかた温泉「さかた温泉」 東八甲田温泉「東八甲田温泉」

天間林温泉「天間林温泉」

天間林温泉「天間林温泉」    

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