温泉めぐり日本一周[198日目]
投稿日:2019年5月24日
下北半島の温泉めぐり
薬研温泉「古畑旅館」の朝湯に入り、ご飯、味噌汁、塩ジャケ、玉子焼、ナガイモ、青菜、煮物、漬物の朝食を食べる。食べ終わったときは生き返ったようだ。食後のコーヒーを飲みながら、隣のテーブルの夫婦と話す。信州から来た2人。「私たちは年金生活だから毎日が日曜日」とうらやましいことをいっている。そんな2人は「東北旅」の綿密な計画を立て、計画書をつくり、宿もすべて事前に、それもかなり前に予約を入れている。ぼくが「毎日の宿はいつも午後になってから決めています。夜になってから決めることも多いんですよ」というと、びっくりした顔をする。温泉宿は何日も前に予約を入れておかないと、泊まれないものだと思っているようだ。ましてや飛び込みで泊まるだなんて…、2人には信じられないようなことだった。
第1湯目は奥薬研温泉。ここではまず「河原の湯」に入る。無料湯の混浴露天風呂。上下2段の湯船で上段は熱めの湯、下段は温めの湯。奥薬研渓流を目の前に眺めながら湯につかる。つづいて「かっぱの湯」。ここも無料湯の混浴露天風呂。湯船のふちにはかっぱ像。最後は「夫婦かっぱの湯」に入る。ここは男女別の露天風呂で入浴料金200円。目の前を薬研渓流が流れている。
第2湯目は恐山温泉。862年に慈覚大師によって開かれた恐山は「日本三大霊場」のひとつに数えられている。500円の入山料を払って中に入ると、地獄めぐりもしないで温泉に直行。硫黄のにおいが漂う境内には4湯の湯屋がある。4湯とも素朴感あふれる木造りの湯屋。「古滝の湯」→「冷抜の湯」→「薬師の湯」→「花染の湯」という順番で4湯をめぐったが、女湯の「古滝の湯」以外の3湯には入れた。「冷抜の湯」と「薬師の湯」は男湯、「花染の湯」は混浴湯。どこも木の湯屋、木の洗い場、木の湯船。総木造りだなんて、今の時代では最高の贅沢だ。白濁湯には酸味があり、強い硫黄臭がする。
第3湯目は湯坂温泉。恐山カルデラの宇曽利湖を見下ろす民宿&食堂「しゃくなげ荘」の湯に入る。恐山温泉と似たような白濁湯。湯につかるとチクリと刺すような刺激がある。湯の味は酸味ではなく甘味。それも砂糖を溶かしたかのようなかなりの甘味なのである。
これらの3湯に入ると、薬研温泉経由で国道279号に戻り、本州最北端の大間崎に向かっていく。
第4湯目は下風呂温泉の共同浴場「大湯」。木の湯屋、木の洗い場。熱めの湯と温めの湯、2つの湯船。温めの湯でもかなり熱い。白濁の湯には酸味がある。「大湯」にはツバメが集まってくる。ツバメは温泉が好きなのだ。
第5湯目は桑畑温泉「湯ん湯ん♪」の湯。大浴場と露天風呂。ともに鼠色がかった湯の色をしている。泉質はナトリウム・カルシウム・塩化物泉。露天風呂からは津軽海峡の水平線を一望。水平線上の北海道がよく見える。湯から上がると昼食。「布海苔ラーメン」を食べた。麺のつなぎにフノリを使ったラーメンで、麺は緑色をしている。
大間崎に到着したのは13時35分。やっと雨が上がり、青空が顔をのぞかせている。北海道がはっきり見える。
第6湯目は本州最北の大間温泉。「海峡保養センター」の湯に入る。ほぼ無色透明の塩分のかなり濃い湯。湯から上がると浮き浮きした気分で青空のもとを走り出したが、あっというまに梅雨空に戻った。大間の一角だけが晴れていたのだ。
第7湯目は脇野沢温泉「保養センター」の湯。ほぼ無色透明で塩分の濃い湯だ。
第8湯目は和白温泉「ふれあい温泉」の湯。大浴場の薄茶色をした湯につかる。無味無臭の湯だ。
第9湯目は湯野川温泉「濃々園」の湯。大浴場と露天風呂。源泉は54・4度。高温の湯なので、内風呂は加水してジャスト適温。ここにもツバメが来ている。「ツバメは温泉が好きだ」とますます確信した。
第10湯目は板子塚温泉「スパウッド観光ホテル」の湯。木の湯船にどっぷりつかる。無色透明の湯で源泉は60・2度。泉質はナトリウム・硫酸塩・塩化物泉。
第11湯目はむつ矢立温泉「むつ矢立温泉」の湯。ここは恐山の麓の温泉で、びっくりするほど混んでいた。濁り湯につかる。かなり塩分の濃い湯で源泉は51・5度。ここを最後に下北半島の中心、むつの町に戻ってきた。
19時30分、今晩の宿、斗南温泉「むつグランドホテル」に到着。ありがたいことに夕食を用意してくれた。まずはレストランでの夕食。大ジョッキの生ビールを飲みながら海鮮網焼きを食べる。肉厚のホタテやイカ、小魚類は鮮度抜群なので、じつにうまい。そのあと刺身やサラダ、豆腐、肉料理でご飯を食べた。夕食を食べ終えたところで第12湯目の「宿湯」に入るのだった。
朝湯 | 薬研温泉「古畑旅館」 |
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朝食 | 薬研温泉「古畑旅館」 ご飯、味噌汁、塩ジャケ、玉子焼、ナガイモ、青菜、煮物、漬物 |
8時15分 | 薬研温泉「古畑旅館」を出発 |
2039湯目 | 奥薬研温泉「河原の湯」(無料) |
奥薬研温泉「かっぱの湯」(無料) | |
奥薬研温泉「夫婦かっぱの湯」(200円) | |
2040湯目 | 恐山温泉「冷抜の湯」(無料・入山料500円) |
恐山温泉「薬師の湯」(無料・入山料500円) | |
恐山温泉「花染の湯」(無料・入山料500円) | |
2041湯目 | 湯坂温泉「しゃくなげ荘」(200円) |
木野部峠(峠越え) | |
2042湯目 | 下風呂温泉「大湯」(300円) |
2043湯目 | 桑畑温泉「湯ん湯ん♪」 |
昼食 | 桑畑温泉「湯ん湯ん♪」 布海苔ラーメン(500円) |
大間崎 | |
2044湯目 | 大間温泉「海峡保養センター」(370円) |
2045湯目 | 脇野沢温泉「保養センター」(250円) |
阿部城温泉(その他) | |
2046湯目 | 和白温泉「ふれあい温泉」(350円) |
2047湯目 | 湯野川温泉「濃々園」(350円) |
2048湯目 | 板子塚温泉「スパウッド観光ホテル」(450円) |
下北温泉(廃業湯) | |
城ヶ沢温泉(廃業湯) | |
2049湯目 | むつ矢立温泉「むつ矢立温泉」(390円) |
19時 | 斗南温泉「むつグランドホテル」(1泊2食10650円) |
2050湯目 | 斗南温泉「むつグランドホテル」 |
夕食 | 斗南温泉「むつグランドホテル」 ご飯、味噌汁、海鮮網焼き(ホタテ、イカ、小魚)、刺身、肉料理、サラダ、豆腐 |
本日の走行距離数 244キロ | |
本日の温泉入浴数 12湯 |
薬研温泉「古畑旅館」の朝湯に入る | 「古畑旅館」の朝食 | 奥薬研温泉「河原の湯」 |
奥薬研温泉「かっぱの湯」 | 奥薬研温泉「夫婦かっぱの湯」 | 恐山の菩提寺 |
恐山温泉「花染の湯」 | 「花染の湯」の湯船 | 湯坂温泉「しゃくなげ荘」 |
国道279号の木野部峠からの眺め | 下風呂温泉「大湯」 | 「大湯」の湯船 |
桑畑温泉「湯ん湯ん♪」 | 「湯ん湯ん♪」の湯 | 「湯ん湯ん♪」の「布海苔ラーメン」 |
本州最北端の大間崎に到着 | 大間温泉「海峡保養センター」 | 仏ヶ浦を見下ろす |
脇野沢温泉「保養センター」 | 「保養センター」の湯 | 湯野川温泉「濃々園」 |
斗南温泉「むつグランドホテル」の夕食 |