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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

ジクサー150分割日本一周[06]

投稿日:2020年5月16日

プロローグ 6[鉄道旅東北一周](2017年2月21日)

BRTの赤いバス

 三陸鉄道の盛駅に着くと、隣り合ったJRの盛駅へ。ここから大船渡線で気仙沼に向かう。気仙沼線の「盛駅〜気仙沼駅」間は東日本大震災以降、BRT(バス高速輸送システム)になっている。BRTは鉄路跡の専用道路を走るが、専用道路のない区間は一般道を走る。今ではすっかりなじんだBRTの赤いバスは、今ではこの地域の風物詩になっている。

 7時08分発の気仙沼行きに乗る。

 大船渡市から陸前高田市に入ると高校生たちが次々に乗ってくる。高田高校前駅で高校生たちは全員が降りた。

 陸前高田駅からの乗客は3人。そのうちの1人は自分。復興にはまだほど遠い陸前高田の町を走り抜け、気仙川を渡る。気仙川にかかる新しい気仙大橋が建設中だ。

 国道45号で宮城県に入り、気仙沼へ。大津波と津波直後の大火で大きな被害を出した鹿折地区を通っていく。

 8時30分、気仙沼駅前に到着。陸前高田駅から気仙沼駅までの乗客は、最後まで3人のままだった。

 大船渡線は気仙沼駅からさらに一関駅まで通じているが、「気仙沼駅〜一関駅」間は鉄道になる。

JR大船渡線の盛駅JR大船渡線の「盛駅〜気仙沼駅」間はBRT(バス高速輸送システム)で運行されている。7時08分発の気仙沼行きに乗るBRTの車内

JR大船渡線の盛駅 JR大船渡線の「盛駅〜気仙沼駅」間はBRT(バス高速輸送システム)で運行されている。7時08分発の気仙沼行きに乗る BRTの車内

BRTは復興中の大船渡の町を走り抜けていく大船渡市から陸前高田市に入る。右手には箱根山が見えている復興にはまだほど遠い陸前高田

BRTは復興中の大船渡の町を走り抜けていく 大船渡市から陸前高田市に入る。右手には箱根山が見えている 復興にはまだほど遠い陸前高田

陸前高田駅に到着陸前高田の気仙川にかかる新しい橋が建設中気仙沼の町に入っていく

陸前高田駅に到着 陸前高田の気仙川にかかる新しい橋が建設中 気仙沼の町に入っていく

気仙沼の鹿折地区は復興工事中8時30分、終点の気仙沼駅に到着気仙沼駅の鉄道とBRTの案内表示

気仙沼の鹿折地区は復興工事中 8時30分、終点の気仙沼駅に到着 気仙沼駅の鉄道とBRTの案内表示

 気仙沼駅から気仙沼線で終点の前谷地駅へ。この間もBRTだ。

 気仙沼駅発9時05分の前谷地行きに乗る。BRT専用道と一般道を交互に走るが、専用道に入るとホッとした気分になる。

 9時40分、陸前階上駅に到着。ここには鉄道時代の駅舎が残っている。本吉駅、歌津駅にも駅舎が残っている。

 10時35分、志津川駅に到着。大津波で大きな被害を出した志津川は復興工事の真っ最中。次の陸前戸倉駅を過ぎると、国道45号で横山峠を越える。

 11時35分、柳津駅に到着。「柳津駅〜前谷地駅」間はBRTと鉄道の重複区間になっているが、鉄道の本数は少ないので、そのままBRTで前谷地駅に向かった。

 赤いBRTのバスは柳津からは一般道を走る。柳津大橋で北上川を渡り、旧北上川沿いの広大な水田地帯を走り抜けていく。それは日本の穀倉地帯を思わせる風景だ。

 11時35分、終点の前谷地駅に到着。これをもってBRTの旅は終わった。

9時05分発の気仙沼線BRTの前谷地行きに乗るBRTの車内から本吉駅を通過

9時05分発の気仙沼線BRTの前谷地行きに乗る BRTの車内から 本吉駅を通過

歌津駅に到着。BRTの駅の上には鉄道のホームが見える南三陸の被災を免れた高台を行く南三陸の志津川は復興工事の真っ最中

歌津駅に到着。BRTの駅の上には鉄道のホームが見える 南三陸の被災を免れた高台を行く 南三陸の志津川は復興工事の真っ最中

高台の上に志津川高校が見える横山峠を越えて柳津駅に到着11時35分、終点の前谷地駅に到着

高台の上に志津川高校が見える 横山峠を越えて柳津駅に到着 11時35分、終点の前谷地駅に到着

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