ジクサー150分割日本一周[09]
投稿日:2020年5月21日
温泉めぐりの再開だ
2016年11月20日、15時に「南三重バイクミーティング」終了。みなさんに別れを告げると、会場に近い玉城ICで伊勢自動車道に入り、紀勢自動車道の勢和多紀ICへ。そこから国道42号を南下する。
さー、「温泉めぐりの紀伊半島一周」の再開だ。
国道42号で荷坂峠を越える。
紀伊長島から尾鷲、熊野市を通って和歌山県に入ると新宮だ。
夜の新宮の町並みを走り抜けていく。
第3湯目は錦温泉「丹敷(にしき)の湯」(入浴料600円)。JR紀勢本線の那智駅に隣り合った温泉施設。駅舎温泉といっていい。地元の人たちがけっこうやってくる。無色透明の湯につかっていると、紀勢本線の列車の音が聞こえてくる。それがいかにも駅舎温泉らしかった。
今晩の宿は勝浦温泉。国道42号の脇にある「勝浦観光ホテル」に泊まった。7階の展望大浴場に入り、木の湯船につかりながら勝浦の夜景を見下ろした。ここには露天風呂もある。湯から上がると、新宮の店で買った「鮎のなれずし」を肴にして缶ビールを飲んだ。足の痛みも忘れ、2本目、3本目と飲み干していく。
ザーザー降りの温泉めぐり
翌朝は朝湯に入り、朝食を食べて出発。南紀のこの一帯には温泉が点在している。だが湯川温泉「きよもんの湯」は12時からで入れず。ゆりの山温泉もまだやっていない。
ということで第5湯目は太地温泉「白鯨」(入浴料400円)の湯になった。無色透明のやわらかな湯につかりながら南紀の海を見る。
本州最南の町、串本へ。名所の橋杭岩には「弘法の湯」があるが、営業日は火、木、土、日の週4日で入れなかった。串本の町中には「サンゴの湯」があるが、ここも月曜日は定休日で入れなかった。
串本から本州最南端の潮岬へ。岬の園地を見下ろす「潮岬タワー」(300円)に登り、「本州最南端到達証明書」をもらった。それを目にすると、「ユーラシア大陸横断」のゴール、ポルトガルのロカ岬(ここがユーラシア大陸の最西端)でもらった「ロカ岬到達証明書」が思い出された。
潮岬から串本に戻ると、ふたたび国道42号を行く。
天気が変わり、雨が降ってくる。
雨は次第に激しくなってくる。雨の温泉めぐりになった。
「温泉につかってしまえば雨は関係ない!」
と強がりをいって、V−ストローム1000を走らせる。
第6湯目は日置川温泉「渚の湯」(入浴料650円)。設備の整った温泉施設で大浴場と露天風呂の湯に入る。無色透明のツルツル湯。湯につかりながら南紀の海を見る。
湯から上がると、館内のレストランで昼食。「紀州丼」を食べた。丼飯には釜揚げシラスとマグロの刺身がのっている。こうして温泉に入り、食事をとると、また雨の中をがんばって走っていこうという気になるものだ。
第7湯目は椿温泉「椿はなの湯」(入浴料500円)。大浴場の木の湯船にどっぷりつかる。槇の湯船だとのことで、すごく趣のある湯船だ。
第8湯目は白浜温泉「崎の湯」(入浴料420円)。ここは人気の露天風呂。受付では3人の若い中国人女性と一緒になった。「ここはね、ネイキッド(裸)よ」と窓口のおばさんにいわれ、一瞬、躊躇した3人だが、意を決したように女湯に入っていった。男湯の方はザーザー降りの雨なので、入浴客はぼく一人。雨に濡れながら露天風呂の湯につかり、目の前に広がる太平洋を眺めるのだった。
白浜温泉からは国道42号で田辺、御坊と通り、日本の醤油発祥の地で知られる湯浅へ。今晩の宿は湯浅温泉の「湯浅城」。天守閣が温泉宿になっている。ちょっとした殿様気分での宿泊だ。無色透明のツルツル湯に入ったあと、まずは生ビールで紀伊半島に乾杯。海鮮鍋や刺身、天ぷらといった夕食を食べながら2杯目の生ビールを飲む。
串本から湯浅までは雨に降られぱなしだったので、
「よくやったね」
と、自分で自分をほめてあげたい気分で3杯目を飲むのだった。