カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

ジクサー150分割日本一周[120]

投稿日:2020年11月9日

東北一周編 6(2017年7月20日)

「奇跡の藤」の地

新松川浦漁港から見る鵜ノ尾岬

新松川浦漁港から見る鵜ノ尾岬

新松川浦漁港で行止り

新松川浦漁港で行止り

松川浦大橋を渡る

松川浦大橋を渡る

「相馬市伝承鎮魂祈念館」を見学する

「相馬市伝承鎮魂祈念館」を見学する

「相馬市伝承鎮魂祈念館」の内部

「相馬市伝承鎮魂祈念館」の内部

 松川浦の新松川浦漁港で鵜ノ尾岬を見ると、ここで折り返した。この先のシーサイドライン、大洲松川浦ラインは工事中で通行止(現在は全線が開通している)。

 松川浦大橋を再度、渡って、相馬港へ。

 相馬港沿いの道を行く。港湾施設をとり囲む巨大堤防はほぼ完成している。

 大津波による犠牲者207名の慰霊碑の建つ笠岩公園には、新たに「相馬市伝承鎮魂祈念館」が完成した。五龍頭神社の新しい鳥居と祠もできている。ここは「奇跡の藤」の地。笠岩公園は藤の名所だったが、藤棚は大津波の直撃を受けて流された。ところがその中にあって、流されずにしっかりと地に根を張って、花を咲かせた藤があった。相馬市民はその「奇跡の藤」にずいぶんと元気づけられたという。

「相馬市伝承鎮魂祈念館」を見学する。そこでは東日本大震災前の写真や震災直後の写真が展示されている。東日本大震災発生を伝える「福島民友」の記事は衝撃的だ。

 ぼくの目を引いたのは、相馬港の原釜尾浜海水浴場の写真。1979年8月のもので、大勢の海水浴客が浜を埋め尽くしている。その向こうには灯台の立つ鵜ノ尾岬が見えている(大震災後、原釜尾浜海水浴場は長らく遊泳禁止が続いたが、2018年7月23日に再開した)。

 2011年5月11日には天皇皇后両陛下が相馬市を訪れ、原釜尾浜海岸で大津波の犠牲者に黙とうした。11月23日にはブータンのシグミ・ケサル・ナムギャル・ワンチュク国王とジツェン・ベマ王妃が原釜尾浜海岸で大津波の犠牲者に黙とうした。それらの写真も館内に展示されている。

 相馬市から海沿いの県道38号で新地町に入ると通行止。仕方なく国道6号で迂回し、新地の町役場前まで行く。高架になったJR常磐線の新しい新地駅を見て、そこから再度、海岸地帯に出ようとしたが、海沿いのすべての道は工事中で通行止になっていた(現在は新しい道が完成し、県道38号で宮城県に入れる)。ということで国道6号で宮城県に入った。

東日本大震災の発生を伝える「福島民友」東日本大震災前の原釜尾浜海水浴場のにぎわい「相馬市伝承鎮魂祈念館」に掲げられた東日本大震災の相馬市民の犠牲者名

東日本大震災の発生を伝える「福島民友」 東日本大震災前の原釜尾浜海水浴場のにぎわい 「相馬市伝承鎮魂祈念館」に掲げられた東日本大震災の相馬市民の犠牲者名

新しいJR常磐線の新地駅新地駅前の新地復興の青写真新しい新地駅前広場

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