ジクサー150分割日本一周[301]
投稿日:2022年6月2日
紀伊の国府めぐり(その2)
和歌山市内の国道42号の終点は「紀伊の十字路」。京都からの国道24号、大阪からの国道26号の終点にもなっている。この「紀伊の十字路」を右折して県道138号に入り、左手の和歌山城に寄っていく。
「徳川御三家」の和歌山城の天守閣を見たところで、県道138号→県道145号と直進し、県道145号沿いにある紀伊一宮の日前(ひのくま)神宮と国懸(くにかかす)神宮へ。この2社は境内を同じくし、日前神宮が西側に、国懸神宮が東側に祀られている。日前神宮と国懸神宮はそっくりな形をした社殿で、その違いをみつけるのが難しいほど。祭神や由緒からみても、一体不二の関係で祀られている。
日前神宮は「にちぜんぐう」と呼ばれて親しまれいるが、神社近くの和歌山電鐵貴志川線の駅も「日前宮(にちぜんぐう)」だ。
紀伊にはこのほかにもう2社、一宮がある。全部で4社の一宮をめぐるのはけっこう大変なことだが、一宮と国府をセットで回っているので、「大変だ!」などとはいってられない。
ジクサー150に「さー、行くぞ!」とひと声かけて、3社目の伊太祁曽(いだきそ)神社に向かう。伊太祁曽神社は猫の駅長で一躍有名になった和歌山電鐵貴志川線の伊太祁曽駅の近くにある。ここでは神話にちなんで「木俣くぐり」をした。
伊太祁曽神社の参拝を終えると、県道9号で矢田峠を越え、紀の川を渡り、国道24号を横切ってJR阪和線の紀伊駅前へ。
「紀伊の国府めぐり」の開始だ。
紀伊駅の西側には府中の地名があるが、ここが紀伊の国府跡。紀伊総社の府守神社(府中神社)が祀られている。
府守神社を参拝を終えると、県道7号を東へ。根来寺のある根来を通り、紀伊国分寺跡に行く。広々とした紀伊国分寺跡を歩き、南門跡や中門跡、金堂跡を見てまわる。ここには後継の紀伊国分寺もある。
紀伊国分寺からさらに県道7号を行き、「西国33ヵ所」第3番札所の粉河寺へ。豪壮な造りの大門をくぐり、粉河寺の本堂へ。参拝を終えると、門前の茶店で「柿の葉ずし」を食べた。これで紀州路では「熊野三山めぐり」につづいて、西国33ヵ所の第1番から第3番までの「札所めぐり」も終えた。
紀伊総社の府守神社(府中神社) | 府守神社(府中神社)を参拝 | 紀伊国分寺跡にやってきた |
紀伊国分寺跡の案内図 | 紀伊国分寺の南門跡 | 紀伊国分寺の中門跡 |
紀伊国分寺の金堂跡 | 後継の紀伊国分寺 | 「西国三十三ヵ所」第3番札所の粉河寺 |
粉河寺の案内図 | 粉河寺の本堂 | 粉河寺門前の茶店で食べた「柿の葉ずし」 |
県道7号から国道24号に合流。JR和歌山線の笠田(かせだ)駅の近くで右折し、国道480号で紀の川を渡る。高野山に通じる国道480号から県道4号に入った。
県道4号の天野峠を越えて天野盆地に下っていく。別世界に入り込んだような感のある天野盆地の山裾に紀伊一宮の丹生都比売(にうつひめ)神社はある。これで4社目の紀伊一宮。丹生都比売神社の「丹生」は朱のことで、朱色の顔料の土には水銀が含まれていることから水銀を意味した。祭神の丹生都比売は水銀を採掘する丹生一族の神ともいわれている。
豊かな自然に囲まれた丹生都比売神社の参拝を終えると紀の川沿いの橋本に下り、大和街道(国道24号)で和歌山・奈良の県境を越える。ここが紀伊と大和の国境。大和側に入ると、紀の川は吉野川に名前を変える。