カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

ジクサー150分割日本一周[322]

投稿日:2022年8月10日

関西一周後編 5(2020年6月1日)

丹後の国府めぐり

国道178号で丹後半島を行く

国道178号で丹後半島を行く

 河梨峠を越えて丹後(京都府)に入ると、国道178号で丹後半島最北端の経ヶ岬へ。京都府は丹後、丹波、山城の3国から成っている。

 難解地名の間人(たいざ)を通り、丹後松島の絶景を眺め、経ヶ岬に到着。遊歩道を歩いて岬突端の灯台へ。周囲は高さ数十メートルの海食崖。岬名の由来は安山岩の柱状節理が巻きかけの経巻に見えるからだとか、岬の東側にある海心洞に文殊菩薩像と万巻経を納めたからだといわれている。

 経ヶ岬は丹後半島の最北端であり、関西の最北端にもなっている。岬の沖合は今も昔も日本海の難所で、潮流が激しく、流れが複雑なため、難破する船が後をたたない。

 経ヶ岬を過ぎると海は若狭湾に変わる。「伊根の舟屋」で知られる伊根町から宮津市に入り、丹後一宮の籠(この)神社を参拝。リフトで傘松公園に登り、そこから日本三景の天橋立を見下ろした。

 籠神社のあるあたりが丹後の国府所在地。「府中」の地名が残り、「府中小学校」がある。国府跡の飯役社の案内板には次のように書かれている。

 飯役社とは日本各地に見られる印鑰社に由来すると考えられ、「印」は国府の印、「鑰」は倉庫の鍵を意味します。11世紀末から13世紀に、実務的な意味を持っていた「印鑰」が祭祀の対象に変化したことから、古代末から中世初頭にかけて国府に近接して建てられた神社とされています。

「丹後松島」の眺め近畿最北端の経ヶ岬経ヶ岬の灯台

「丹後松島」の眺め 近畿最北端の経ヶ岬 経ヶ岬の灯台

経ヶ岬から見る若狭湾の海岸線伊根の舟屋籠神社を参拝

経ヶ岬から見る若狭湾の海岸線 伊根の舟屋 籠神社を参拝

リフトで傘松公園に登る傘松公園から見下ろす天橋立丹後の国府跡の飯役社

リフトで傘松公園に登る 傘松公園から見下ろす天橋立 丹後の国府跡の飯役社

 飯役社の参拝を終えると丹後国分寺跡へ。国道178号からほんの少し山側に登ったところにある。ジクサー150を止めると、丹後国分寺跡を歩いた。広い敷地の中には点々と礎石が残されている。丹後国分寺跡に隣接して現行の国分寺がある。

 丹後の国府めぐりを終えると国道178号で宮津へ。その間では阿蘇海越しに天橋立を見る。宮津からさらに国道178号を走り、大河、由良川の河口を見る。そこには京都丹後鉄道の由良川橋梁がかかっている。絵になる風景だ。

 由良川に沿って国道178号→国道175号を走る。

 国道175号で宮津市と福知山市の市境を越えたが、ここが丹後と丹波の国境になる。

ここは丹後国分寺跡丹後国分寺の礎石現行の国分寺

ここは丹後国分寺跡 丹後国分寺の礎石 現行の国分寺

国分のバス停阿蘇海越しに見る天橋立由良川の河口を見る

国分のバス停 阿蘇海越しに見る天橋立 由良川の河口を見る

Comments

Comments are closed.