アドレス日本巡礼[178]
投稿日:2014年11月9日
中山道の中間点
本山宿を過ぎると次第に山中に入り、国道19号沿いには「是れより南 木曽路」の碑が建っている。贄川宿には関所がある。贄川宿と奈良井宿の間の平沢は「木曽漆器の町」で、中山道の旧道沿いには趣のある漆器店が軒を並べている。奈良井宿は「奈良井千軒」といわれたほど栄えた宿場。昔ながらの町並みが見事に残り、今では大勢の観光客を集めている。宿場の辻々には湧水の流れ出る水場がある。この水がうまい!
奈良井宿を過ぎると鳥居峠を越え、木曽川沿いの薮原宿へ。ここは「お六櫛」で知られている。土産物店の店先にも並んでいるが、それは「お六伝説」にまつわる木曽特産の櫛。昔この地方にお六という美人の娘がいた。お六はひどい頭痛持ちで、御岳に願をかけると、ミネバリ(カバノキ科の落葉樹)の櫛で髪を梳かすようにとのお告げがあった。その通りにすると、ピタッと頭痛は止まり、お六はますます美人になったという。妻にお六櫛を買って帰りたくなるようないい話ではないか。
次の宮ノ越宿を過ぎたところが中山道の中間点。案内板には江戸まで67里28丁、京まで67里28丁と書かれている。
木曽路最大の福島宿では宿場の入口にある福島関所跡を見学。福島は箱根(東海道)、新居(東海道)、碓氷(中山道)と共に「天下の四関」といわれた。福島宿の町中に入ると、豆腐料理店「入屋渡」で豆腐三昧の夕食を食べ、「森富旅館」に泊まった。