V-Strom1000で行く台湾[22]
投稿日:2015年10月1日
極上の山岳ツーリング
東西横断(横貫)公路の峠、大禹嶺(2565m)から、台湾中央山脈の稜線上の道を行く。この山岳ロードは国道14号。よく整備されたルートなので走りやすい。台湾中央山脈の3000メートル級の山々を眺めながらのV−ストローム1000での走りはたまらない。まさに極上の山岳ツーリングといったところだ。日本だと比較のしようもないが、渋峠越えの志賀草津道路(国道292号)に似ている。
標高3158メートルの合歓山に到着。我々は駐車場にV−ストロームを止めた。ここには「合歓山荘」がある。山頂までは簡単に登れる。日本でいえば日本第2の高峰、北岳(3189m)を登るようなものだ。
合歓山を中心とした合歓連峰は台湾の山岳リゾート地。「合歓山荘」を拠点にして合歓主峰(3416m)や合歓北峰(3422m)、合歓東峰(3421m)といった山々に登れる。この一帯は雪が降るので冬は雪山登山になるが、台湾にもこういう世界があるのだ。北回帰線のわずか北の亜熱帯の世界に!
ここでは中国の重慶からやってきた一家と出会った。27歳の女性が両親を連れて台湾旅行にやってきた。合歓山から下りてきたところで、「両親と一緒に3000メートル峰を登れてうれしい」といっている。親孝行な女性ではないか。日本人のぼくに出会えたことも喜んでくれた。重慶といえば長江沿いの大都市。中国人一家のみなさんと出会ったことによって、上海から長江の船旅で重慶まで行ってみたくなった。
この山岳ロードではまだV−ストローム1000に乗ったことのない人たちが、試乗してその乗り心地を楽しんだ。紅一点の黄月美さんもきれいなライディングフォームで天上のワインディングルートを駆け抜けていく。